ピアノがマイ楽器!
先日のレッスンで、中学生の生徒さんが
「ピアノが自分の楽器って感じ」
と恥ずかしそうに、そして少し嬉しそうに、話してくれました。
中学3年生のKちゃんは、音楽を聴きながら受験勉強に励んでいます。
その際に、無意識にキーボードやピアノが入ったものを聴いていることに、最近気づいたのだそうです。
「やっぱり、ピアノがマイ楽器っていうか・・・自分の楽器なんだなぁって思った」
と、上記の言葉が出た、というわけです。
Kちゃんは、気に入った曲は、自分でその楽譜を探して、弾いています。
結構長かったり、ビートが効いていてその分リズムが難しかったりする曲ですが、
好きな曲なので、譜読みも早い早い!
勉強の気分転換に、ピアノを弾いているようです。
中学3年生のKちゃんとは、ゆるっとピアノレッスンをしています。
もちろん、お母さまにもご理解いただいています。
中学に入ったタイミングで、また中3になるタイミングで、
「これから勉強が大変になるし、ピアノ、辞めようかな・・・」
と言っていたKちゃん。
実際、学年が上がるにつれて、おうちでのピアノ練習は減っていきました。
お母さまは、続けてほしい気持ちがありながらも、
Kちゃんの気持ちも尊重していらっしゃいました。
わたしも、仕方ないのかなぁと思いながら、
できればもう少し続けてくれたら、「Kちゃんのピアノ」になるのになぁ・・・
と思っていました。
幸いにも、Kちゃんもお母さまも、
あまり練習できない中でもピアノレッスンを続けていく、
という方針にご了解くださり、
今があります。
中学生になる頃から、「テキストは持っていても、好きな曲があるならそれを見るよ」というスタイルのレッスンになっています。
好きな曲は、ほぼ独力でできていますが、
それでも確信の持てないリズムだとか、ちょっとおしゃれすぎて良く分からない和音などについて、アドヴァイスを求めてきます。
そして、「せめてレッスンの時間だけでも、少しテキスト弾こうか」とわたしが提案して、
ほとんど初見だったり、前にやったけど忘れてしまったものも、弾いています。
ただ弾くのではなくて・・・
短時間でポイントをつかんで弾けるように、分析してから、弾いてもらっています。
こうすることによって、分析力、初見力がつきます。
調性や、リズムやフレーズの構造とか、きちんと理解することのできるだけの年齢にもなっていますので、
音楽を楽しむための力を磨くことができます。
時間がない!、疲れた!、めんどくさい!・・・そんな気持ちでピアノに向かうのではなくて、
できていないならできていないなりに、レッスンだけでも、伸ばせるものがあります。
この春大学生になって、遠くへ行ってしまった子も、
中学生くらいからテキストの進みは遅くなっていきましたし、
この子の場合は、「特に弾きたい曲がない」と言っていましたけれども、
それでも「ピアノは友だち」という存在だったようで、
レッスンの中で、少しずつ進めて
(たぶん毎回進歩していないと傍では思うかもしれないくらい、思い出しながら弾く感じでしたけれども)
ドビュッシーの「月の光」を仕上げました。
今は寮生活で自分のピアノはない環境ですが、
「ピアノは、弾ける時に弾きます。続けます」と言っています。
どちらの生徒さんも、
➀本人の「ピアノが好き」という気持ちと
(だからといって、すごく練習するわけではない、笑)
➁ゆるやかに継続することを許せる保護者さまと本人の気持ち
(やるならきちんと!と考えるタイプだと苦しいでしょうね)
・・・この2つが揃ったからこそ、ふたりにとって、ピアノがマイ楽器になったのだと思います。
思い返せば、わたしも同じような感じだったのかもしれません。
母は、「練習しなさい」とは言いましたが、それ以上はなかったし、
わたしが何の曲をやっているかも知らなかったんじゃないかな(笑)。
こどものピアノコースご紹介ムービーです。
お問い合わせ専用のラインがあります。
0コメント