子どもは変わります！

片付けをしていたら、ふと、ノートに貼ってあった付箋が出てきました。

ノートとノートの間に挟まって、ぐちゃぐちゃになっていましたが…。

お家でのピアノの練習が進まないことをお母さまが悩んでおられました。

レッスンノートにこうして、何度かお悩みをご相談くださったことがあったのです。

一時期は、「もうピアノ辞めた方がいいんでしょうか」とまでおっしゃっていました。

お母さまには日々お仕事があり、学童へお迎えに行って帰宅してから、

ごはん、お風呂などなどをこなし、

ピアノ練習の声掛けをしてくださっていたようですが、

子ども自身も、一日の終わりに疲れた時間帯にピアノの練習といっても集中はできず、

そして譜読みや指の独立なども、まだあまりしっかりしていない状態。

親子共に、苦しい時期でした。

でも、レッスンに来ることは嫌いじゃないようで
（お母さまもそうおっしゃっていました）、

少しずつ、励ましながら進めているうちに、

譜読みも指の独立も、ずいぶんできるようになってきました。

そうして迎えた、クリスマス会のための選曲。

この生徒さんの自信につながる曲にしたい！

でもあまり欲張るとかえって自信とやる気を失わせてしまいかねない。。。

選曲は、いつも諸刃の刃を感じながら、ドキドキしながらしています。

この生徒さんにピッタリの曲に決まり、練習が始まりました。


今回新たに取り入れた、事前に部分練習をする方法（セミナーで学んだこと）の成果もあり、

比較的早い段階で、譜読みを終えることができました。

これまでは、譜読みでせいいっぱい、左右違う動きをすることでせいいっぱい、

だったのが、

今回は、曲想を付ける(平たく言うと、強弱や音質など）レッスンを進めています。

苦しかったときは、わたしが「この曲、どんな風に弾こうか？」と相談をもちかけても、

「わかんない！」とニヤニヤしながら言っていたのが

（ほんとうにわからないというのはちょっと違うようで、考えることから逃げていたのだと思います）、

レッスンに集中して、どんどん食いついてきています。

そして、先日はついに、一週間毎日練習した週も！

「練習しなさい」と言われて（それ自体が悪いわけではありません）

ピアノはきら～い！めんどくさ～い！　だった子が、

ピアノに自信を持ってきたように思います。

子どもは、変わります！

あるとき、ぽん！　と乗り越えられるときがくることがあります。

昨日レッスンだった中学生ちゃんも、音符と指の回路がうまくつながらない時期が長かったけれど

（そしてこの子の場合は、おうちの方も本人も、あまり悩んではいないようでしたが）

長くレッスンに通ってくれている間に、一山ふた山越えました。

相変わらずお家での練習はあまりしないようだし、練習しても、ちょっととんちんかんな練習をしてくることもあるのだけれど

ゆっくりながら、自分の力で楽譜を読んで弾くことが、できるようになりました。

あのときあきらめなくて本当に良かったなと、思います。