3/5 中学生、これからがピアノとの付き合いが始まる…かもしれない…
部活や勉強で忙しい中学生には、好きな曲を中心にレッスンするのもアリ、
というスタンスでいます。
そのためには、小学生のうちに楽譜をどんどん読んで弾ける
読譜力と動く指を作ること、
そしてピアノが好きな子に育つこと、
を念頭に置いて、日々レッスンをしております。
中学生になる前、中学生になってから、・・・というのは
ピアノを辞めるケースが増えるタイミングですが、
ここを乗り越えて、細くても長くピアノを続けていくことが
ピアノを習ってきたことが一生に結び付くカギになると思っています。
中学生男子Kくんは、そっちの世界の人になってくれるかも・・・
というところにいる人。
彼は、中学生になる前から、
折に触れて好きなアニメの曲などを持ってきて弾いていました。
近年は、合唱コンクールの伴奏者に選ばれたので
その曲に専念していましたが、
それも一段落した今、実はクラシックを弾いています。
好きな曲を弾いてもらおうと思っていたのですが、
「特に思いつかない」ということだったので
ベートーヴェンの「月光ソナタ」を提案したのでした。
合唱の伴奏を弾き続けていた間に、身長はにょきにょき。
手もとても大きくなりました。
それに伴い、力みも抜けて、良い響きを出せるようになってきました。
そして、この曲は和声(和音)主体で構成されているので
ある程度和声感が身に付いていれば、実は譜読みもそれほど難しくないのです。
練習時間がない(あまり練習に向かわない)中学生でも、
そういう中学生だからこそ、
負担が少なく、かつクラシックの名曲を1曲でも「持って」ほしい
と思っての提案です。
そして、ちょっと暗くて渋いこの曲は、彼の好みかもしれない、
とも思いました。
果たしてこの目論見は悪くなかったようで、
短期間で譜読みができました。
練習も、まあまあしているようです。
ある日、彼がリビングにあるピアノで練習していたとき
ほかの家族は食事中だったそうで、
「最後の晩餐みたいね」
と言われていたそうです(笑)。
この話は、お姉さんからも聞いていたけれど、
ご本人からも笑って話してくれたエピソードです。
ある意味、「月光ソナタ」の醸す「深くしんとした雰囲気」を表現できていた、
ってことかもしれませんね。
ピアノの先生としては、あわよくば(笑)
この曲をきっかけに、ピアノでクラシックを弾くことにハマってくれたらな…
と思いながら見守っております。
カッコいい曲、いっぱいありますから。
(最近表示がおかしいのですが、タップしたら跳べます)
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